ストレス(職場内の異動、上司とのトラブル、転居、家庭内の問題、家族との別離、人間関係のトラブル、癌などの重大な病気など)が誘因や原因となり発症する場合が多く、まれに誘因や原因がなく発症する場合もあります。
代表的症状は、初期には不眠や不安感やイライラ感などが出現することが多く、1~2カ月かけて次第に気分が落ち込んで行き、気分はゆううつとなります。
意欲も低下し、思考力も集中力も記憶力も低下するため、仕事も家事も手に付かなくなります。食欲もなくなり体重が減少し、全身倦怠感や便秘や頭痛・頭重感などの身体症状も合併します。
病状が重くなると、活動性が低下し、自宅で臥床して過ごすしかないこともあります。病気による苦しさから、もう死んでしまいたいと考え(自殺念慮)、実際に自殺を試みることもあります(自殺企図)。
うつ病は女性に多く、発症しやすい人の性格傾向や遺伝的傾向があります。
うつ病を一生涯のどこかの年代で発症する人の割合は6.5%であり、これは約15人に1人の割合で、決して珍しいものではありません。また、日本人の場合、20歳代の若者と50歳代以上の中高年でうつ病の発症頻度が高いのが特徴です。
うつ病や躁うつ病は遺伝的な負因があり、家系内で発症することがあります。
うつ病